約 2,372,940 件
https://w.atwiki.jp/ankoss/pages/934.html
ラッソイ!ラッソイ!ラッソイ!ラッソイ! 褌姿の男達が、1月のまだ冷たい池の中に入って行く。 この地方は滅多に雪は降らないが、それでもやはり冬は寒くなる。 あまりの冷たさに思わず顔を歪める者もいるが、気合を入れて片まで水に浸かる。 彼らはこれから行われる祭りの前に身を清めているのだ。 身を清め終わった彼らは登山靴や運動靴を履き、思い思いの準備運動を始める。 昔は草鞋を履いていたが、近年靴の使用が許可された。 これはこれから行われる祭りがあまりにも過酷なため、草鞋だと足を痛めるものが出るからだ。 どんどんどどどどんどどどんどどどどんどどん… 程なくして太鼓の音が鳴り響き始める。男達に緊張が走る。 ぷおぉぉぉん!ぷおぉぉぉぉ! ラッソイ!ラッソイ!ラッソイ!ラッソイ!ラッソイ!ラッソイ!ラッソイ!ラッソイ! ラッソイ!ラッソイ!ラッソイ!ラッソイ!ラッソイ!ラッソイ!ラッソイ!ラッソイ! 神事がほら貝を吹くと男達は一斉に山に向かって走り出した。 静かだった山が一斉にざわめき出す。 男達は山を駆けて行く。多少その身が傷つこうがお構い無しに走って行く。 ラッソイ!ラッソイ!ラッソイ!ラッソイ!ラッソイ!ラッソイ!ラッソイ!ラッソイ! ラッソイ!ラッソイ!ラッソイ!ラッソイ!ラッソイ!ラッソイ!ラッソイ!ラッソイ! 掛け声に驚いて鳥達が逃げる。 ラッソイ!ラッソイ!ラッソイ!ラッソイ!ラッソイ!ラッソイ!ラッソイ!ラッソイ! ラッソイ!ラッソイ!ラッソイ!ラッソイ!ラッソイ!ラッソイ!ラッソイ!ラッソイ! 男達が草木を踏み荒らす音を聞いて動物達が逃げ出す。 ラッソイ!ラッソイ!ラッソイ!ラッソイ!ラッソイ!ラッソイ!ラッソイ!ラッソイ! ラッソイ!ラッソイ!ラッソイ!ラッソイ!ラッソイ!ラッソイ!ラッソイ!ラッソイ! そしてゆっくり達も巣穴でその声を、音を聞いていた。 「ゆゆ?なにかきこえるよ?まりさ、ゆっくりようすをみてきてね!」 「ゆーん…れいむがみてきてね…まりさはまだねむいよ…」 「さっさとしてね!ぐずはきらいだよ!」 「ゆぅ…わかったよ…ゆっくりようすをみてくるよ…」 まりさが重い腰(?)をあげ巣穴から外にでて周囲をうかがう。 この辺りに生息するゆっくりは本格的に冬篭りをしない。 暖かくて天気のいい日を見計らって狩りに出て食料を数日分溜め込み暮らしているゆっくりが殆どだ。 この番もそんなゆっくりだった。 「ゆゆっ?なにもいないみたいだよ?…れいむのきのせいだよ…」 「そんなことあるわけないでしょぉぉぉ?!もっとしっかりようすをみてね!」 「ゆーん、そんなこといわれても…なんにもいないよ?………ゆゆ?」 ラッソイ!ラッソイ!ラッソイ!ラッソイ!ラッソイ!ラッソイ!ラッソイ!ラッソイ! ガサガサッ! ザッザッ! パキッ!パキキッ! ドドドドドド…… 「……ゆわわわ!れいむ!れいむ!たいへんだよ!にんげんさんがいっぱい『グチャ!』ゆごぼっ!」 「まりさ!なにがたいへんなの?まりさ?……まったく…まりさはつかえないね!ぐずだね! しかたないよ!れいむがようすをみにいくよ!ついでにまりさをせいさいしてあげるよ!」 まりさは男達に踏み潰されて息絶えていた。そんなとは知らず、れいむは巣穴から姿を見せる。 「うるさいよ!れいむはゆっくりやすみたい………なんなのぉぉ?!なんでにんげんさんがこんなに『グチャ!』ゆびゃ!」 「ラッソイ!ラッソイ!…何か踏んじまったぜぇ!ラッソイ!」 「くそ!俺もだラッソイ!」 「どうせゆっくりだろぉ?ラッソイ!そんな事くらい気にするな、ラッソイ!」 男達は山を登り、ある場所を目指してた。 ラッソイ!ラッソイ!ラッソイ!ラッソイ! 「にんげんさんがいっぱいだよ!わからないよ?『グチャ!』ゆぎょ!」 ラッソイ!ラッソイ!ラッソイ!ラッソイ! 「さわがしいわね!まったくとかいはじゃない『グチャ!』ゆばっ!」 ラッソイ!ラッソイ!ラッソイ!ラッソイ! 「むきゅ!にんげんさんがいっぱいよ!いそいでかくれ『グチャ!』むぎゃ!」 ラッソイ!ラッソイ!ラッソイ!ラッソイ! 「うぉぉぉぉい!!どす穴がみえてきたぞぉぉぉぉい!ラッソイ!」 男達はこの山の中腹ほどにある「どす穴」と呼ばれる場所を目指していた。 「どす穴」は天然の洞穴で、毎年ドスまりさ沸くと決まってそこに住み着いていた。 去年の夏ごろから、新たにこの穴にドスが住み着いているのが確認されている。 ラッソイ!ラッソイ!ラッソイ!ラッソイ!ラッソイ!ラッソイ!ラッソイ!ラッソイ! ラッソイ!ラッソイ!ラッソイ!ラッソイ!ラッソイ!ラッソイ!ラッソイ!ラッソイ! 「ゆん?なにかきこえるよ?…ゆっくりそとにでてみるよ!」 遠くから聞こえてくる男達の声に、ドスが気が付き巣穴から外に出る。 辺りを見渡すが何も見えない。 ただ、不思議な掛け声が聞こえるだけだった。 ラッソイ!ラッソイ!ラッソイ!ラッソイ!ラッソイ!ラッソイ!ラッソイ!ラッソイ!ラッソイ!ラッソイ!ラッソイ!ラッソイ! ラッソイ!ラッソイ!ラッソイ!ラッソイ!ラッソイ!ラッソイ!ラッソイ!ラッソイ! 「ゆーん??なんなのこのこえは?だんだんおおきくなっているよ?」 ラッソイ!ラッソイ!ラッソイ!ラッソイ!ラッソイ!ラッソイ!ラッソイ!ラッソイ! ラッソイ!ラッソイ!ラッソイ!ラッソイ!ラッソイ!ラッソイ!ラッソイ!ラッソイ! 「…ゆん??あれはにんげんさん?」 林の中から数名の人間が姿を現した。 林からドス穴までは草原になっており、直線で100mほどはある。 「いたぞぉぉぉ!どおぉぉすだぁぁぁぁ!ラッソイ!」 「ゆゆゆ?!にんげんさんがどんどんふえていくよ!……いったいこれはなんなのぉぉぉ?!」 ラッソイ!ラッソイ!ラッソイ!ラッソイ!ラッソイ!ラッソイ! 「おらぁぁぁぁ!!どすぅぅぅぅぅ!ゆっくりしてラッソイ!!」 「どりゃぁぁぁ!!どすがぁぁぁぁ!ゆっくりしてラッソイ!!」 ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドド!!……… 波のように押し寄せてくる男達。 その様子にドスは恐怖した。 「………ゆわぁぁぁぁぁ!こっちにこないでぇぇぇぇ!どすはなにもわるいことはしてないでしょぉぉ?!」 「ラッソイ!ラッソイ!どぉぉぉす!ゆっくりしてラッソイ!!」 「ほぉぉぉら!つかまえたぞぉぉぉい!ゆっくりしてラッソイ!」 「ゆぎゃぁぁぁ!いだいぃぃぃはなじでぇぇぇぇ!!」 男達は次々にドスへと飛び掛る。 ドスは堪らず身を捩り、男達を振り落とす。 しかしそんな事では男達は止まらない。 ドスは男達に恐怖し、林の中へ逃げ出す。 「ゆがががが!どおしてどすをいじめるのぉぉぉ?!やめてね!はなしてね!…こうなったらゆっくりにげるよぉぉぉ!」 「おらぁぁぁぁ!まてやこらぁぁぁぁ!ゆっくりしてラッソイ!!」 「ドスが逃げるぞぉぉぉぉ!!おいかけろぉぉぉぉい!ゆっくりしてラッソイ!」 ゆぎゃぁぁぁぁぁぁ!! ラッソイ!ラッソイ!ラッソイ!ラッソイ!ラッソイ!ラッソイ! ドスは必死に林の中を駆け回った。 男達は振り落とされ、木に叩きつけられてもなお、ドスに向かっていった。 「ゆはー!ゆはー!…もうおこったよぉぉぉ!どすすぱーくをつかうよぉぉぉ!」 ドスは男達に纏わり付かれながらも、器用に帽子からスパーク用のきのこを取り出す。 それを口の方に転がし、舌で絡め取った。 その時だった… 「っしゃぁぁぁぁ!きのことったぞぉぉぉぉ!!ゆっくりしてラッソイ!!」 「ゆがーーーーん!きのこさんかえしてねぇぇぇ!それがないとどすすぱーくがうてないよぉぉぉ!!」 一人の男がドスの舌からきのこを奪い取った。彼はきのこをもってドスから離れていった。 この男はこれから一年間、「どす男」と呼ばれ、一年間の無病息災が約束されると言われている。 「おらぁぁぁ!これでおわりかぁぁぁぁぁ?あるならもっとだぜぇぇ!!ラッソイ!」 「ゆぎゃぁぁぁぁ!いだいぃぃぃ!ごめんなざいぃぃぃ!!それでぜんぶですぅぅぅぅ!!」 「なんだとぉぉぉう?!しけたドスだなぁぁぁぁ!ゆっくりしてラッソイ!」 ラッソイ!ラッソイ!ラッソイ!ラッソイ!ラッソイ!ラッソイ! ゆがぁぁぁぁぁぁぁ!! きのこが奪われた後もドスは走り続けた。 いや、走らされたと言うべきかも知れない。 ラッソイ!ラッソイ!ラッソイ!ラッソイ!ラッソイ!ラッソイ! ゆぎゃぁぁぁぁぁぁ! 山が男達の声とドスの悲鳴で唸りをあげているようだ。 ラッソイ!ラッソイ!ラッソイ!ラッソイ!ラッソイ!ラッソイ! ゆはー!ゆはー!もうはしれな……ゆぎょばぁぁぁぁぁ! ドスは疲れ果て何度もその足を止めた。 しかしその度に男達がドスを殴り、叩くのでドスは必死に走り出す。 ラッソイ!ラッソイ!ラッソイ!ラッソイ!ラッソイ!ラッソイ! ゆはー…ゆはー…ゆはー… ドスはいつの間にか山を下り、男達の村のそばまで来ていた。 その体は汚れ、あんよも帽子もぼろぼろになっていた。 疲れて動けないで居ると、今度は男達がドスの周りに集まり始める。 ゆんゆんゆんやっさっ!ゆんやっさのゆんやっさ! ゆんゆんゆんやっさっ!ゆんやっさのゆんやっさ! 男達の掛け声が変わる。 「ゆは…ゆは…お…おそらを…とんでる?」 ドスは男達に持ち上げられ、そのまま御輿のように担ぎ上げられた。 流石にもう抵抗する力も残っておらず、されるがままのドスだった。 ゆんゆんゆんやっさっ!ゆんやっさのゆんやっさ! ゆんゆんゆんやっさっ!ゆんやっさのゆんやっさ! 村の神社に近づくにつれ、人が増え賑やかになっていく。 ゆんゆんゆんやっさっ!ゆんやっさのゆんやっさ! ゆんゆんゆんやっさっ!ゆんやっさのゆんやっさ! 写真を撮るもの、一緒に列に加わり行進する者、 興味深そうにドスを眺める者、様々だった。 ゆんゆんゆんやっさっ!ゆんやっさのゆんやっさ! ゆんゆんゆんやっさっ!ゆんやっさのゆんやっさ! これは、この村で毎年この季節になると行われる祭り。 日本三大ゆっくり喧嘩祭りの一つとして数えられる荒祭り。 それがこの「どすおい祭り」である。 成人男性から参加資格のある祭りだが、 あまりにも過酷なため、毎年怪我人が後を立たない。 毎年「どす穴」に住み着いたどすを男達が村まで追い落とし、 ドスまりさを御輿として担ぎ村中を練り歩く。 最後は神社にドスを奉納して祭りは終了となる。 ゆんゆんゆんやっさっ!ゆんやっさのゆんやっさ! ゆんゆんゆんやっさっ!ゆんやっさのゆんやっさ! ようやくドスが神社まで運び込まれた。 「ゆ…?ここはどこなの?……」 ゆんゆんゆんやっさっ!ゆんやっさのゆんやっさ! ゆんゆんゆんやっさっ!ゆんやっさのゆんやっさ! ドスの目の前に注連縄で飾られた丸太が運び込まれた。 これはこの神社のご神体でもある御柱だ。 「ゆん?なにをするの?…やめてね!あにゃるにさわらないでね! こわいよ!ゆるしてね!………ゆっぽん?!ゆぎがぎがががが…」 男達がドスのあにゃるに御柱を押し込んでいく。 ドスは必死にもがくが、そこを別の男達に押さえ込まれる。 涎と涙を撒き散らし、苦悶の表情を浮かべるドス。 この表情がより苦痛に満ちているのが良いとされる為、男達は一切手加減しない。 ゆんゆんゆんやっさっ!ゆんやっさのゆんやっさ! ゆんゆんゆんやっさっ!ゆんやっさのゆんやっさ! 「ゆがげごごご?!あにゃるがさけるよぉぉぉぉ!!」 オォォォォォォォォォォォォ!!! 御柱がドスのあにゃるにねじ込まれると歓声が起こる。 ゆんゆんゆんやっさっ!ゆんやっさのゆんやっさ! ゆんゆんゆんやっさっ!ゆんやっさのゆんやっさ! ゆがががががが………… ドスは白目をむいて気絶した。 この村ではドスまりさは幸福の使者だとされている。ドスを村に追い込むことによって村に福を呼ぶ。 御柱はこの村に降りかかる災いの身代わりになってくれるのだそうだ。 厄をそのみに溜め込み、村を守ると言われている。 御柱に溜まった厄をドスに吹き込む事により、御柱にもう一度活力を与える。 この後ドスは山に返される、厄を吹き込まれたドスは何処かに去って行き村は守られる。 こうした伝説が元になった祭りだそうだ。 なお山に放されたドスは、二度と村周辺で見かける事はないそうだ。 完 ドスみこし…ネタかぶってますね… 少し遅いですが、餡娘ちゃん誕生日おめでとうございます。 餡娘ちゃんに「どすおい」をして福を呼び込み厄を払いたいと思います。 徒然あき
https://w.atwiki.jp/testest-umigamedb/pages/2244.html
2020年9月17日 出題者:従業員よっしー タイトル:「なくしたことで手に入れる」 【問題】 それは間違いなく君のモノだったのに、タカフミがひとつなくしたことで、僕らのモノになってしまった。 一体どういうことだろう? 【解説】 + ... タカフミ少年が授業中に、英単語「yours 」を書いた。これは、あなたのもの、という意味である。 タカフミは書き間違えていたことに気がつき、yをなくして「ours」つまり私たちのもの、僕らのものとなった。 《パズル》《瞬殺》 配信日に戻る 前の問題 次の問題
https://w.atwiki.jp/ankoss/pages/1116.html
・季節のイベントには乗っておくべきかと。 『ゆっくり向けの節分』 D.O 今日は節分の日。 幼稚園や小学校では豆まき行事が行なわれ、 商店でも軒並み、節分関連グッズが店頭に並ぶ。 そうは言ってもさすがに、一人暮らしのいい大人が自宅で、 ペット相手に豆をまいたり一緒に豆を食べたり、というほど面白い行事でもないのだが。 だが、今回舞台となる古い木造アパートの2階ではそんな、 涙無しには見ていられないことをやっていたりする連中がいた。 「はっはっはっはっは!!鬼は―外ー!!」 じゃららっ!!! 「ゆぴぃぃ!やめちぇにぇ!ゆっくちできにゃ『ぺしぺしっ!!』ゆぴぇ!」 2部屋と台所しかない室内で豆を投げているのは、Tシャツにトランクス姿のお兄さん。 一方家中追い掛け回されながら豆をぶつけられているのは、 生まれた直後に拾われ、約一ヶ月の間お兄さんに育てられてきた子れいむだ。 子れいむは理由がわからなかった。 拾われてから今までずっと、ゆっくりと育ててくれていたお兄さん。 今日はいいものをあげよう!と言ってくれたのは、ゆっくりすいか扮装セットだった。 子れいむはその、ゆっくりしたプレゼントに喜び、奥の部屋で子すいかに扮装した。 そして部屋から顔を出したと思ったら、いきなり硬い豆が飛んできたのである。 「はっはっはっはははははー!!鬼は―外ー!!鬼は―外ー!!」 じゃららっ!!! 「ゆぴぃぃ!やめちぇー!ゆっくちしちぇにぇ!ゆっくちしちぇぇぇええ!」 それから約10分後。 家中豆だらけになり、子れいむが逃げ疲れてぐずるだけになった頃、 豆まきは終わった。 「ゆぇ・・・ぅっくち・・・。」 「はっはは!すまんすまん!今日は節分だからな!ちょっとやりすぎた!はははは!!」 「ゆぅ?しぇつぶん?」 「ああ、節分だ!豆が悪い鬼を追い出んだ!すごいだろ!!」 「ゆぅ?おにしゃん?」 「すいかみたいな角の生えた、とっても悪いやつだ!はっはー!」 「おまめしゃん、しゅごーい!ゆっくちしちぇるにぇ!」 ぐずぐずと泣いていた子れいむも、どうやら豆をまくのは大事なことだ、 ということがわかり、すっかり笑顔になっている。 単純なものだ。 「そんなわけで、おうちの鬼は追い払った!次は体の中だな!ほれ!豆食え!」 「ゆぅ?むーちゃむーちゃしゅるの?」 「よくわからんが、歳の数だけ豆食ったら病気にならんとか、そんな感じらしい!ほれ!」 「ゆーん・・・れいみゅ、いくつたべりゅの?」 「うむ・・・ん?」 言われてみれば、この風習は人間向きのものだ。 子れいむは生まれてすぐに拾われたので生後何日かはわかる。 しかしそれでは数え年分の一粒しか食べられない・・・ 「うーん。そうだな。ゆっくりに人間の歳を当てはめるのもなんだ。よし!」 「ゆゆっ!?」 そういってお兄さんは、れいむの前に33粒の豆を置く。 「年でダメなら日数分でどうだ!はっはっはー!!」 「ゆ、ゆわーい!ゆっくちたくしゃんたべれりゅにぇ!!」 ・・・・・・。 「むーちゃむーちゃ、ちあわちぇー!」 「残さず食うんだぞ!」 「むーちゃむーちゃ、むーちゃむーちゃ・・・・」 ・・・・・・。 「ゆぎぇーぴゅ・・・まんぷきゅー・・・。」 所詮は子れいむ。 体のサイズの割には食べた方だが、まだ目の前には17粒の豆が残っていた。 「はっはっはっはっは!縁起ものだぞ!全部食え!」 「ゆ・・ぎゅ?むぎゅー!もぎょぎゅ・・・!」 だが、お兄さんは妥協を許さない。 子れいむを持ち上げると無理やり口を開かせ、さらに4粒、子れいむの頬にねじ込んだ。 「む、もごぎゅ。むー、ぢゅぁあ!!もうたべられにゃいよ!ゆっくちさせちぇにぇ!」 「ふーむ。しょうがないなー。」 そういうとお兄さんは、 ・・・さくっ! 手元にあった果物ナイフの刃を子れいむの額に水平に刺し、クルリと一周させた。 子れいむの頭頂部が、鍋の蓋のようにぱかっと剥がされる。 「ゆ・・・ゆびぃっ!?」 「ほら、全部食え食え!はっはは!」 ぐいっ!ぐいっ! お兄さんは、子れいむの頭にぱっくりと開いた傷口のど真ん中、 餡子の中央に豆をぐいぐいとねじ込んでいく。 「ゆ゛・・いぢゃい!いぢゃ・・・ぎゅぴぃ・・!!」 皮の近くにねじ込んではいないので、 見た目は子れいむの体が、風船のように膨張していくだけだ。 しかし、当の子れいむは強烈な痛みを伴う異物感を味わっているので、 自分の体に行なわれている事が、ただ事ではないことを理解する。 「ゆびっ!・・・ぴぃ・・ゆぎゅ!おにいぢゃ!やべぢぇっ!」 「はっはっは!遠慮するな!もうすぐ全部入るからな!はっはー!」 そして、子れいむの体積がソフトボールサイズからハンドボールサイズに近くなった頃、 33粒の豆は全て、子れいむの中に納まったのであった。 「く、くるちいよぉ・・う、うんうん・・・ぢゅるよぉ・・・」 切り開いた頭もしっかり元通り閉じた。 成長したわけでもないのに、これだけ体積が増えたのだから、 体内にかかる圧力は、子れいむをゆっくりさせないのに、充分すぎるほど。 こうなると、食べ過ぎたときと同様、当然出るものが出てくる。 「はっはっは!こらこら!せっかく食べさせたのに、いきなり出すなよ!」 「しょ、しょんにゃこといっちぇも・・・」 そんなことを離している間にも、子れいむのあにゃるは勝手に開き始め、 茶紫色のにくいヤツが顔を出そうとしていた。 「ふむ、よし!しょうがない!これをやろう!」 そう言ってお兄さんが取り出したのは、 トイレットペーパーの芯より少し細い、かっぱ巻きサイズの恵方巻き。 「ふぅーむ!お前用に作ってた恵方巻きだったがしょうがない!・・・そらっ!」 ぐぬっ! 「ゆぴゃぁぁああ!!れいみゅのあにゃるしゃんぎゃぁぁあ!!」 「はっはっは!まあ、上から食うのも下から食うのも、お前達なら変わらんだろ!」 「しょ、しょんなわけにゃいぃぃいいい!!」 「ほら、抜きたきゃ全部食えよ!ははははは!!」 そういうと、お兄さんは長さ30cm以上ある特製恵方巻きの、 あにゃるに刺さっている方の反対側の端っこを、子れいむの口にねじ込んでやった。 「もぎゅ・・・ぎゅぴゅ・・・ぴ・・・・」 「おお、こんな時間だ!じゃ、おやすみ!れいむ!ははははははははははははは・・・・」 こうして、お兄さんはやりたい放題やった後、 子れいむを放置して隣の部屋に行ってしまった。 「むぎゅ・・・ぴぅ?きゅぴぅ・・・?」 子れいむには、お兄さんがなぜ、どうしてこのような目に自分を遭わせるのか、 最後まで全く理解できなかった。 どうして? どうして? ・・・ドウシテ? ただ、一つだけ理解していることがあった。 うんうんを出すためには、この恵方巻きを引き抜くしかない。 しかし、体内はあんよも動かせないほどパンパン。 体を振って引き抜くことが出来ず、ゆっくりには手も足も無い。 子れいむが恵方巻きを引っ張る方法は一つしかなかった。 ・・・翌日、お兄さんが目を覚ますと、 子れいむは、弾けたあにゃるから餡子をだらしなくひり出し、 半分ほど食べ終わった恵方巻きを恨めしそうに眺めたまま息絶えていた。 ※胴付きすいかのおまめちゃんを食べてあげよう的なネタは これっぽっちも思い浮かびませんでした。 餡小話掲載作品(またちゃんと整理します。) 『町れいむ一家の四季』シリーズ 前日談 ふたば系ゆっくりいじめ 522 とてもゆっくりしたおうち ふたば系ゆっくりいじめ 628 ゆきのなか ふたば系ゆっくりいじめ 753 原点に戻ってみる ふたば系ゆっくりいじめ 762 秋の実り 『町れいむ一家の四季』シリーズ(ストーリー展開順・おまけはそうでもない) 春-1-1. ふたば系ゆっくりいじめ 161 春の恵みさんでゆっくりするよ 春-2-1. ふたば系ゆっくりいじめ 154 竜巻さんでゆっくりしようね 春-2-2. ふたば系ゆっくりいじめ 165 お姉さんのまりさ飼育日記(おまけ) 春-2-3. ふたば系ゆっくりいじめ 178 お姉さんとまりさのはじめてのおつかい(おまけ) 春-2-4. ふたば系ゆっくりいじめ 167 ちぇんの素晴らしきゆん生(おまけ) 春-2-5. ふたば系ゆっくりいじめ 206 町の赤ゆの生きる道(おまけ) 夏-1-1. ふたば系ゆっくりいじめ 137 真夏はゆっくりできるね 夏-1-2. ふたば系ゆっくりいじめ 139 ゆっくりのみるゆめ(おまけ) 夏-1-3. ふたば系ゆっくりいじめ 734 未成ゆん(おまけ) 夏-1-4. ふたば系ゆっくりいじめ 678 飼われいむはおちびちゃんが欲しい(おまけ) 夏-1-5. ふたば系ゆっくりいじめ 174 ぱちぇと学ぼう!ゆっくりライフ(おまけ) 夏-1-6. ふたば系ゆっくりいじめ 235 てんこのインモラルスタディ(おまけ) 夏-1-7. ふたば系ゆっくりいじめ 142 ゆうかりんのご奉仕授業(おまけ) 夏-2-1. ふたば系ゆっくりいじめ 146 雨さんはゆっくりしてるね 夏-2-2. ふたば系ゆっくりいじめ 205 末っ子れいむの帰還 秋-1. ふたば系ゆっくりいじめ 186 台風さんでゆっくりしたいよ 秋-2. ふたば系ゆっくりいじめ 271 都会の雨さんもゆっくりしてるね 冬-1. ふたば系ゆっくりいじめ 490 ゆっくりしたハロウィンさん 『町れいむ一家の四季』シリーズ 後日談 ふたば系ゆっくりいじめ 132 俺の嫁ゆっくり ふたば系ゆっくりいじめ 148 ここはみんなのおうち宣言 ふたば系ゆっくりいじめ 224 レイパーズブレイド前篇(仮) ふたば系ゆっくりいじめ 249 Yの閃光 ふたば系ゆっくりいじめ 333 銘菓湯栗饅頭 ふたば系ゆっくりいじめ 376 飼いゆっくりれいむ ふたば系ゆっくりいじめ 409 町ゆっくりの食料事情 ふたば系ゆっくりいじめ 436 苦悩に満ちたゆん生 ふたば系ゆっくりいじめ 662 野良ゆっくりがやってきた ふたば系ゆっくりいじめ 807 家出まりさの反省 その他(舞台設定のみ共有) ふたば系ゆっくりいじめ 157 ぱちゅりおばさんの事件簿 ふたば系ゆっくりいじめ 305 ゆっくりちるのの生態 ふたば系ゆっくりいじめ 854 ごく普通のゆっくりショップ 本作品 挿絵:全裸あき
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutau2/pages/1971.html
皆さん、一度は疑問に思ったことはないでしょうか? 虫などからあんこへ変換されるメカニズムを………… 今回はそのメカニズムを人間が知り濫用してしまった世界線のお話です。 ※パロディ多めです それではどうぞ 俺の名は山田俊明、しがない加工場に勤める平社員だ、 ただそんな生活も今日でおさらばだ!なぜなら無限に餡子を作ることができる方法を発見してしまったからだ! しばらく移動して….. 俊明『聞いてください!工場長!』 工場長『なんだね?無駄話には付き合わんぞ』 俊明『いいえ、超がつくほどの儲け話です!』 工場長『なんだと?』 俊明『それは……餡子を無限に生産する方法です!』 工場長『ダニィ!?』 俊明『じゃあ実演しますね』 ざわ・・・ざわ・・・・・ざわ・・・・・・・・ まりちゃ「ゆぴゃ!?なんなのぜくちょにんgy….」 俊明はまりちゃの眉間からまむまむのすこし上あたりを奥行き五センチ幅二センチ程度で抉った。 まりちゃ「ゆっぴゃああああああ!?まりちゃにこんにゃこちょしちぇただじゃしゅまにゃi….」 俊明はまりちゃをゴム手袋越しに殴り潰した 俊明『ここさえあればあとは要りません、まあこれにも意識はあるのですが我々にはどうでも良いことです、ではここに毛虫を入れてみましょう。』 驚くべきことにまりちゃだったものは瞬く間に捩じ込まれた毛虫を吸い込み、物の三秒で あにゃるに続くであろう腑(はらわた)のようなものから餡子が出てきたのだ。 工場長『これは…俊明君、君を次の工場長に任命する…..そしてこれは本部にも連絡 する、君への褒賞は8桁を下らないだろう、では私は本部へ報告をしてくるあとは頼んだぞ。』 俊明心の声『ヒャッホオオオオオオ!最高にハイってやつダァ! WRYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYY!!』 俊明『謹んでお受けします』 次の日(*1)..zzzZZ こうして俊明によって餡子の製造が無限に可能になったことにより、 大豆の価格も暴落した、何処かのずんだの精霊もショッキングだろう。 大豆農家『てめえらのせいで俺たちゃ食い扶持を失ったんだよ!』 れいむ「なんのこといってるの!れいむはなにもしらn….」 ズッキュゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥン! れいむのファーストキスは冷たい弾丸に命と共に一瞬にして奪われた。 さらに次の日(つД`)ノ 農家たちの怒りの矛先は意外な方向へ向かった 大豆農家『皆!クソ饅頭どもを一匹残らず根絶やしにするぞ!』 一同『おーーーーーーー!』 このように大豆農家によってゆっくり狩りが始まった、 その対象は野良ゆだけではなく…… お姉さん『れいむちゃん、もうすぐ寝ましょうね!』 れいむ『ゆっくりりかいしたy…..』 パァァンッ 大きな音とともにガラスの割れるような音、さらにものが地面に落ちるような音がした お姉さん『れいむちゃん!しっかりして!…… もしもし?K察ですか?これこれこういうことがありまして……うぐっ』 このように飼いゆっくりに対する被害も目立ち始め、大豆農家の一部立派な反社会的勢力 となり、次々に飼いゆっくりおよびゆっくりショップへの襲撃が相次いだ。 これはまずいと思った工場長は、テレビスタジオに凸し、内容を改竄するよう命令したのだ。 工場長『歴史はスタジオで作られる〜』 その後、テレビでは大豆農家に対する批判ばかりで、大元の加工場には一切触れないのだ それによって….. 大豆農家はほとんど表舞台からすがたをけしたが、ゆっくりショップに放火するものが出てきたりで1ヶ月ほど世間を騒がせた。 秘書 「支部長!(元工場長)売り上げが272%も伸びています!」 支部長「ふふふ…….俊明君もよくやってくれたよ….」 そう、俊明の発見によって大豆農家の食い扶持代償として、加工場に莫大な利益をもたらしていた。 そして大豆農家や加工場によりのらゆっくりはほんの1月で街、森、山全てから姿を消した。 加工場…… まりちゃ心の声「いたいのじぇ!まりちゃをはやくたすけるのじぇ!」 この通りゆっくりたちは発声期間を奪われたことにより喚くことすら叶わない ただの穴の空いた四角柱になってしまった。 1ヶ月後 女新人『変ですねぇ、ここ最近この機械(ゆっくりの心の声を読み取る機械)に反応がないんですよ俊明工場長』 俊明『考えてみろお前が宇宙空間で死ねずに1ヶ月彷徨ってたらどうする』 女新人『考えるのを、辞めますかね?』 俊明『そうだ、ゆっくりにも自己防衛本能がないわけじゃあないよって考えるのをやめるんだ』 まりちゃの脳内記録 1日目 いたいのじぇ!はやくたすけちぇ! 7日目 ゆゆゆっゆうゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆうゆっゆうゆっゆゆゆ 15日目ぱぴぷぺぽぉっ!ぱぴぷぺぽぉ!ぱぴぷぺぽぉ! 23日目くぁwせdrftgyふじこlp 30日目まりちゃは、考えるのをやめた 以下読み取り不能 俊明『声になって出てくるの気持ち悪りぃよなこの機械』 女新人『全くもってその通りっす!工場長、今夜飲みに行きませんか?』 俊明『え….』 この世界線での話はこれで終わりだ、俊明にも春がきたようで何よりだ Another world line….. 大豆農家 『おーいのうかりん!そろそろご飯にしないか?』 のうかりん「わかっただぁ!」 この通りどこかの世界線とは違い平和である、 そして…… まりちゃ「ゆわーい!きょうみょごはんしゃんたいっりょうだね!」 このようにのどかの日常を過ごす街ゆっくりのさっきの世界線でのあのまりちゃだ ⁇?『いやー、今日は楽しかったね』 ⁇?『また来ましょうよ!』 ⁇?『ん?こんなところにゆっくりが…..』 その瞬間まりちゃは悟った、 この世で最も出会ってはいけないものに出会ってしまったことを…… 俊明『誰だい?君は?』 その目はこの世で最底辺に属する、よく見知ったものを見る目だった。 FIN……. 今日までの合計 - あのセリフって、、 -- たい焼き (2023-03-14 18 17 36) 大豆ではなく小豆では -- 名無しさん (2023-09-10 15 02 42) この話サイコやんk -- ゆっくりk (2023-10-03 19 24 58) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/nikkei01/pages/4.html
ニュース @wikiのwikiモードでは #news(興味のある単語) と入力することで、あるキーワードに関連するニュース一覧を表示することができます 詳しくはこちらをご覧ください。 =>http //atwiki.jp/guide/17_174_ja.html たとえば、#news(wiki)と入力すると以下のように表示されます。 マニュアル作成に便利な「画像編集」機能を提供開始! - ナレッジ共有・社内wikiツール「NotePM」:時事ドットコム - 時事通信 マニュアル作成に便利な「画像編集」機能を提供開始! - ナレッジ共有・社内wikiツール「NotePM」 - PR TIMES 【アイプラ】リセマラは必要?当たりキャラランキング【IDOLY PRIDE】 - Gamerch(ゲーマチ) 篠原悠希×田中芳樹が明かす「歴史ファンタジー小説ならではの悩み」(現代ビジネス) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 【Apex Legends】ヴァルキリーの能力と評価【エーペックス】 - Gamerch(ゲーマチ) モンハンライズ攻略Wiki|MHRise - AppMedia(アップメディア) 【ウインドボーイズ】リセマラ当たりランキング(最新版) - ウインドボーイズ攻略Wiki - Gamerch(ゲーマチ) ポケモンBDSP(ダイパリメイク)攻略wiki - AppMedia(アップメディア) 【テイルズオブルミナリア】リセマラ当たりランキング - TOルミナリア攻略Wiki - Gamerch(ゲーマチ) SlackからWikiへ!シームレスな文章作成・共有が可能な「GROWIBot」リリース - アットプレス(プレスリリース) 【ダンカグ】登場キャラクターと担当声優一覧【東方ダンマクカグラ】 - AppMedia(アップメディア) 【ウマ娘】チャンピオンズミーティングの攻略まとめ - Gamerch(ゲーマチ) 【ウマ娘】ナリタブライアンの育成論|URAシナリオ - Gamerch(ゲーマチ) ドラゴンクエストけしケシ攻略Wiki - Gamerch(ゲーマチ) サモンズボード攻略wiki - GameWith 【スタオケ】カード一覧【金色のコルダスターライトオーケストラ】 - Gamerch(ゲーマチ) 【スマブラSP】ソラのコンボと評価【スマブラスペシャル】 - Gamerch(ゲーマチ) 【ブレフロレゾナ】リセマラ当たりランキング【ブレイブフロンティアレゾナ】 - ブレフロR攻略Wiki - Gamerch(ゲーマチ) 【ポケモンユナイト】サーナイトの評価と性能詳細【UNITE】 - Gamerch(ゲーマチ) 仲村トオル、共演者は事前に“Wiki調べ” - 沖縄タイムス 【ENDER LILIES】攻略チャートと全体マップ【エンダーリリィズ】 - Gamerch(ゲーマチ) 【ウマ娘】あんしん笹針師の選択肢はどれを選ぶべき? - Gamerch(ゲーマチ) 【ポケモンユナイト】アップデート情報・キャラ調整まとめ - ポケモンユナイト攻略Wiki - Gamerch(ゲーマチ) 【Apex】シーズン11の新要素と最新情報まとめ【エーペックス】 - Gamerch(ゲーマチ) ロストジャッジメント攻略Wiki - Gamerch(ゲーマチ) 【Among us】新マップThe Airship(エアシップ)の解説【アモングアス】 - Gamerch(ゲーマチ) ハーネスについて小児科医の立場から考える(坂本昌彦) - 個人 - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース ゼルダ無双攻略Wiki|厄災の黙示録 - AppMedia(アップメディア) ウマ娘攻略Wiki - AppMedia(アップメディア) 【まおりゅう】最強パーティー編成とおすすめキャラ【転スラアプリ】 - Gamerch(ゲーマチ) ゲトメア(ゲートオブナイトメア)攻略Wiki - Gamerch(ゲーマチ) 【白夜極光】リセマラ当たりランキング - 白夜 極光 wiki - Gamerch(ゲーマチ) お蔵入りとなった幻の『スーパーマリオ』 オランダの博物館でプレイ可能?(リアルサウンド) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース ナレッジ共有・社内wikiツール「NotePM」が「ITreview Best Software in Japan 2021」のTOP50に選出 - PR TIMES 真女神転生5攻略Wiki|メガテン5 - AppMedia(アップメディア) 【B4B】近接ビルドデッキにおすすめのカード【back4blood】 - Gamerch(ゲーマチ) 【ウマ娘】サイレンススズカ[サポート・配布SSR]のイベントと評価 - Gamerch(ゲーマチ) ポケモンスナップ攻略wiki - AppMedia(アップメディア) 富野由悠季「ブレンパワード」作り直したい!ファンを前に意欲(シネマトゥデイ) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 【スマブラSP】カズヤの評価とコンボ【スマブラスペシャル】 - Gamerch(ゲーマチ) ナレッジ共有・社内wiki「NotePM」が「ITreview Grid Award 2021 Fall」で、チームコラボレーションとマニュアル作成部門において「Leader」を5期連続でW受賞! - PR TIMES メモ・ドキュメント・wiki・プロジェクト管理などオールインワンのワークスペース「Notion」が日本語ベータ版提供開始 - TechCrunch Japan 【ギアジェネ】リセマラ当たりランキング【コードギアス】 - ギアジェネ攻略Wiki - Gamerch(ゲーマチ) モンスターファーム2(MF2)攻略wiki|アプリ・Switch移植版 - AppMedia(アップメディア) 【ブラサジ】最強キャラTierランキング【ブラックサージナイト】 - Gamerch(ゲーマチ) 【パワプロ】鬼滅の刃コラボ情報まとめ - Gamerch(ゲーマチ) 【SPAJAM2021】第3回予選大会は「クイズ!WIKIにゃんず!」を開発したチーム「かよちゃんず」が最優秀賞! | gamebiz - SocialGameInfo 検索結果における「ナレッジパネル」の役割とは・・・ウィキメディア財団とDuckDuckGoの共同調査 - Media Innovation 【FGO】サーヴァントコインの入手方法・使い道 - AppMedia(アップメディア) ナレッジ共有・社内wikiツール「NotePM」が「BOXIL SaaS AWARD 2021 Autumn」にて「コラボレーション部門」を受賞! - PR TIMES 【ロストジャッジメント】「タイムカプセルのゆくえ」の攻略チャート【ジャッジアイズ2】 - AppMedia(アップメディア) 「ゼルダの伝説 BotW」のマラソンで23秒? 驚きの速さで完走した方法が話題(リアルサウンド) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース Wikipediaが「中国人編集者の身の安全を守るため」に一部の編集者アカウントをBANに - GIGAZINE 【ドッカンバトル】3.5億ダウンロードキャンペーン最新情報 - ドッカンバトル攻略Wiki - Gamerch(ゲーマチ) BTS(防弾少年団)のV、8月のWikipedia閲覧数が韓国アーティストで1位!グループでは4ヶ月連続トップ - Kstyle 【イース6オンライン】リセマラ当たりランキング|召喚ガチャの開放条件は? - Gamerch(ゲーマチ) BacklogからNotePMへwiki情報を自動API連携する「Backlog to NotePM」をSaaStainerに掲載開始 - PR TIMES ライザのアトリエ2攻略Wiki - AppMedia(アップメディア) 真女神転生3リマスター攻略Wiki|メガテン3 - AppMedia(アップメディア) ガーディアンテイルズ(ガデテル)攻略Wiki - Gamerch(ゲーマチ) タスクも文書もWikiもデータベースもまとめて管理できる「Notion」とは? - ASCII.jp ナレッジ共有・社内wikiツール「NotePM」が、見るだけ専用ユーザー『無料』の新プランを発表! - PR TIMES 【かのぱず】リセマラ当たりランキング【彼女お借りします】 - Gamerch(ゲーマチ) 【乃木フラ】リセマラの必要はある?【乃木坂的フラクタル】 - Gamerch(ゲーマチ) メトロイド ドレッド攻略Wiki - Gamerch(ゲーマチ) 【グランサガ】リセマラ当たりランキング - グランサガ攻略wiki - Gamerch(ゲーマチ) 【パワプロ】生放送まとめ|パワフェス2021 - パワプロ攻略Wiki - Gamerch(ゲーマチ) 【ポケモンユナイト】サーナイトのおすすめビルド(わざ・持ち物) - Gamerch(ゲーマチ) ルーンファクトリー5攻略wiki|ルンファク5 - AppMedia(アップメディア) 【ふんクロ】リセマラ当たりランキング【シャーマンキング】 - ふんクロ攻略Wiki - Gamerch(ゲーマチ) 簡単操作で自分専用Wikiを構築できるMarkdownエディタ「Obsidian」のモバイル版を使ってみた - GIGAZINE ディーサイドトロイメライ攻略Wiki - Gamerch(ゲーマチ) 情報マネジメントツール「Huddler」がwiki機能を刷新 - PR TIMES シェアエコ配送アプリ「DIAq(ダイヤク)」のアンカーアプリで、高層ビル・商業施設の入館方法などお役立ち情報をまとめた「DIAqwiki」を公開 - アットプレス(プレスリリース) 異常熱波のカナダで49.6度、いま北米で起きていること(森さやか) - 個人 - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 【ツイステ】マスターシェフの攻略~辛味のふるさと~【料理イベント】 - Gamerch(ゲーマチ) 【ラグナロクオリジン】リセマラは不要?おすすめ職業は?【ラグオリ】 - Gamerch(ゲーマチ) 白夜極光攻略wiki - AppMedia(アップメディア) 【バイオミュータント】2.02アプデ|アップデート1.4情報 - バイオミュータント攻略Wiki - Gamerch(ゲーマチ) エッチな犯罪許しません! 『電脳天使ジブリール』サービス終了に落涙 - 電撃オンライン ニーアレプリカントリメイク攻略wiki|ver.1.22 - AppMedia(アップメディア) アイプラ攻略Wiki|アイドリープライド - AppMedia(アップメディア) 【ウマ娘】ゴルシウィークはいつから?キャンペーン情報まとめ - Gamerch(ゲーマチ) シーズン66 - 【超速GP】ミニ四駆 超速グランプリ攻略まとめwiki - 電撃オンライン 乃木坂的フラクタル攻略Wiki - Gamerch(ゲーマチ) 「こんなことになるとは…」13年前のエイプリルフールについた“嘘”がネットで… ある男の告白(BuzzFeed Japan) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 整理不要の情報共有ツール(社内Wiki)「Nerve」シードラウンドで総額約3500万円の資金調達を実施 - PR TIMES 【ウマ娘】隠しイベントの発生条件と効果まとめ - Gamerch(ゲーマチ) Nerve - 整理不要の情報共有ツール(社内Wiki) ローンチカスタマー募集開始のお知らせ - PR TIMES Among Us攻略Wiki【アマングアス・アモングアス】 - Gamerch(ゲーマチ) 【ひなこい】最強ひな写ランキング - ひなこい攻略Wiki - Gamerch(ゲーマチ) 稲作アクションRPG『天穂のサクナヒメ』における「農林水産省攻略wiki説」は本当なのか? - AUTOMATON 無料とは思えない多機能っぷりなWikiインフラ「Wiki.js」レビュー、自前でホスト&外部サービスと連携可能 - GIGAZINE Microsoft Teamsの基本と活用(24) TeamsのWikiを使う - マイナビニュース 『ゲーミングお嬢様』での提起が話題に “企業系wiki”に横たわる問題点とは - リアルサウンド 「エイリアンのたまご」,自動周回機能と公式wikiが登場 - 4Gamer.net 【リゼロス】Re ゼロから始める異世界生活 Lost in Memories攻略まとめwiki - 電撃オンライン ヌーラボ、「Backlog」の絵文字入力の補完機能やWiki編集の自動マージ機能を改善 - CodeZine(コードジン) ヌーラボ、プロジェクト管理ツール「Backlog」の絵文字入力の補完機能・Wiki編集の自動マージ機能を修正改善 - PR TIMES Backlog、Wikiにファイル添付が容易にできる機能をリリース -- グローバルバーの視認性改善なども実施 - PR TIMES
https://w.atwiki.jp/bluebeard/pages/137.html
白兵をしている味方が「s」とか「@」とか教えてくれました。敵艦を狙っている貴方はクリティカルを決めなければいけません! …一体、いつ発射ボタンをを押せば良いのでしょうか? ちなみに、白兵戦の最中に砲弾を撃ち込んだ場合は、いくらクリティカルポジションからの砲撃でも認めてもらえませんし、案外味方艦への砲撃ダメージが大きくなったりして悲しくなります。 白兵戦が終了して、間をおいて砲撃してしまったのでは…普通に動いている敵艦を砲撃するのと変わらないじゃないですかw そこで、予備知識編の表をもう一度見てみましょう。 状況 1秒(白兵開始) 2秒 3秒 4秒 5秒 6秒 先攻の入力したコマンドの結果出現 後攻の船の上に緑色の船員マイナス点灯 7秒 後攻の入力したコマンドの結果出現 先攻の船の上に緑色の船員マイナス点灯 1秒(8秒目の数え直し) 2秒 3秒 4秒 5秒 6秒 先攻の入力したコマンドの結果出現 後攻の船の上に緑色の船員マイナス点灯 7秒 後攻の入力したコマンドの結果出現 先攻の船の上に緑色の船員マイナス点灯 1秒(8秒目の数え直し) 2秒 3秒 以下続く 「抜けクリ」をもう少しかみ砕いて(長々しく)表現すると、白兵撤退コマンドが発動した後、舵の入力情報が反映されるまで無防備に直進する敵艦に対して、クリティカルの砲撃を加える、ということです。 この、無防備に直進する時間は1秒間、ということになっています。 そして、その無防備な1秒間に併せて、大砲を発射する必要があります。 大砲のタマは、発射ボタンを押してから、1秒後に発射されます。 (詳しい方々へ…位相がずれる云々の話は抜きにしてありますm(_ _)m) これらの情報を、先程の表に付け加えると、以下のようになります。 「抜けクリ」をもう少しかみ砕いて(長々しく)表現すると、白兵撤退コマンドが発動した後、舵の入力情報が反映されるまで無防備に直進する敵艦に対して、クリティカルの砲撃を加える、ということです。 この、無防備に直進する時間は1秒間、ということになっています。 そして、その無防備な1秒間に併せて、大砲を発射する必要があります。 大砲のタマは、発射ボタンを押してから、1秒後に発射されます。 (詳しい方々へ…位相がずれる云々の話は抜きにしてありますm(_ _)m) これらの情報を、先程の表に付け加えると、以下のようになります。 状況 「さき」 「あと」 1秒(白兵開始) 2秒 3秒 4秒 5秒 発射! 6秒 先攻の入力したコマンドの結果出現 後攻の船の上に緑色の船員マイナス点灯 撤収→着弾クリティカル 発射! 7秒 後攻の入力したコマンドの結果出現 先攻の船の上に緑色の船員マイナス点灯 撤収→着弾クリティカル 1秒(8秒目の数え直し) 2秒 3秒 4秒 5秒 発射! 6秒 先攻の入力したコマンドの結果出現 後攻の船の上に緑色の船員マイナス点灯 撤収→着弾クリティカル 発射! 7秒 後攻の入力したコマンドの結果出現 先攻の船の上に緑色の船員マイナス点灯 撤収→着弾クリティカル 1秒(8秒目の数え直し) 2秒 3秒 以下続く 単純に抜けクリを狙う立場としては、後攻撤退で決まっていれば「@」の方が狙いやすそうではありますね。 先攻コマンドの結果として表れる、最初の「船員マイナス表示」に併せて、Enterキーなりの発射ボタンを押せば、無事「抜けクリ」達成となります。 先攻撤退の場合は、遡って「白兵戦開始」の表示や、全ターンの後攻コマンドによる船員マイナス表示を確認して、自分で数を数えなければなりません。 このページでのまとめ方(数え方)だと、「さき」の場合はいつも「5」のタイミングで発射ボタンを押せばよい、ということになります。
https://w.atwiki.jp/gununu/pages/793.html
あにゃまる探偵キルミンずぅ 作品情報 公式HP http //www.kirumin.com/ 46枚 御子神リコ キルミン 御子神リム 御子神リム(メガネとれ) 御子神ナギサ 猪俣ケン 猪俣ケン(ネズぐるみver) ネズぐるみ 木島タマオ 木島タマオ(トリグルミver) トリグルミ 羽鳥カノン 高柳アカネ 鹿島リョウコ 熊井戸サヤカ 比留間エリナ 成海アスカ 芳野ハスミ 内野マナミ 粟飯原ユカリ 宮部カスミ 岩下ルミコ 牛島ケイコ 牛島ケイコ(怪盗ver) 樺谷ポポタ 新井ラクタロー 半田シェイシェイ 大造サンダース 地井ハヤト 獅子山シシノシン 桐野リンジ 龍童パルス 七瀬ミユキ 御子神ハルカ 御子神タモツ 只野フーコ 羽鳥ミサ 九皿アキト 松村 中島 桜サクヨ コブルポッド三兄弟01 コブルポッド三兄弟02 コブルポッド三兄弟03 二ツ木キョウスケ 山田タカオ
https://w.atwiki.jp/mbmr/pages/360.html
GRIMM――お菓子の家の魔女はかまどに火を入れる ◆RVPB6Jwg7w 肥え太るまでなんて、もう待てない。魔女は行動を起こすことに決めた。 * * * 考えるための時間は十分にあった。 それは決してヒマ潰しなどではない、今後のために必要な思索。 つまり―― 『希望』のアイドルたちの思い通りにはさせないための、方法。 『それとは違う道』を既に選択した、自分たちが生き残り意志を通すための、手段。 そして彼女は、思い至ってしまったのだ。 既に状況が『新たな段階』へと進んでいる、その可能性に。 * * * 深い青色に染まり始めた空の下。 朝もやに包まれて、桃色の人影が何やらガサゴソと動き回っていた。 「……まき割り用の斧、ね。 それなりに使えそうだけど、持ち歩くことを考えるとこの重さは少し気になるか……」 チャイナドレスには似合わぬ小ぶりで無骨な斧を、何度か軽く素振りする。 細腕に見合わぬ力強さで、ヒュン、ヒュンと風が鳴る。 激しいライブのために鍛えたアイドルの身体、見かけよりも遥かに強い力を秘めてはいるが。 さて、だからといって無闇に荷物を増やすのも考えものだ。 相川千夏は武器を片手に、しばし思案する。 見回せば、目の前には一抱え分ずつ針金で縛られて積まれた薪の山。 ログハウスの中には古風な薪ストーブもあったから、そのためのものだろうか。 左手には山の斜面。右手にはちらほらと木々が散らばる林に、その向こうを走る車道。 背後を振り返ればログハウス。 薄闇の中に浮かぶそれは、丸太の家というより焼き菓子でも積んだかのような現実感の乏しさがあった。 「そういえば、『あのお話』って初期は『お菓子の家』でなく『クッキーの家』だったらしいのよね。 確かレープクーヘン。蜂蜜入りで酵母なしの硬いパンの一種。 初めて知った時には地味だなと思ったものだけど、こんな光景からの連想だったのかしら」 ここは相川千夏と双葉杏が一夜の宿と決めた、キャンプ場併設のログハウス、の裏手。 探し物に思い至った千夏は、寝ている杏を起こさないよう、そっと通用口から抜け出して。 こうして、資材やらなにやらが乱雑に置かれているあたりを一人調べまわっている。 「チェーンソー。 ……威力は十分でしょうけど、斧より重いし、何より音が大きすぎるわよね。 使いどころが限られてしまうわ」 まき割りの前段階、丸太をぶつ切りにするための大道具を前に、大きく溜息をつく。 こんなモノを振るうのは、それこそホラー映画の怪人くらいのもの。 いくらアイドルが力持ちだと言っても、流石に限界を超えている。 「まあ、そもそもこんなモノに頼らなくても済むなら、それに越したことはないんだけど……ね」 * * * それは、少し時間を遡った頃の話。 インスタントコーヒーを片手にひとり夜を過ごす相川千夏は、改めて考えてみたのだった。 千川ちひろがこれまでの放送で言外に匂わせてきた『希望』のアイドルたち。 これを葬るためには、どうすればいいのだろう? これまでの方針に素直に従い続けるのなら、『希望』の集団を見つけてそこに潜り込めばいい、となる。 牙を隠して羊の群れに紛れ込む。 そして頃合いを見計らって無防備な内側から食い破る。一挙にまとめて血祭りに上げる。 『希望』は丸ごと『絶望』に上書きされて、あとは少数のライバルたちを始末すればそれで終わる。 簡単だ。楽勝だ。素晴らしい。 この方法は既に実績を上げたやり方でもある。 水族館では予想もしていなかった展開になったけれど、この策そのものはしっかり成功しているのだ。 同じ手段の使い回しでラクに戦果を重ねる――本当に魅力的なアイデアだ。 だが。 それが甘い誘惑であればこそ、彼女は気が付いた。 そんなに上手くいくものだろうか……? と。 何かが引っかかる。 無意識が警鐘を鳴らす。 そして熟考の果てに、相川千夏は思い至った。 水族館の時と今とでは、状況が、大きく変わっている可能性がある、と。 状況を変えうる要因は、3つ。 1つは、『シンデレラ・ロワイヤル』の話を一緒に聞いた仲間である、緒方智絵里。 1つは、水族館ですれ違い、そのまま島中を走り回っているはずの、渋谷凛。 1つは、着実に減り続ける参加者の数。 この3つの要因によって、『希望』の集団は、思いもかけぬ膨大な情報を掴んでいる可能性がある。 緒方智絵里。 当初は隠れているのではないか、と推測した彼女だが、しかしそれだけでいつまでもしのげる訳もない。 いくらなんでも、このイベントはそこまで甘くない。 そこに彼女の生来の性格を考え合わせると、殺し合いを否定する側に寝返った可能性は十分に考えられる。 そしてそうなれば『シンデレラ・ロワイヤル』の話を広めてしまう危険がある。 一連の話を聞いてしまえば、誰もが『相川千夏』の名を危険人物のリストの筆頭に置くことだろう。 渋谷凛。 人を探して動き回る少女は、そのまま複数のグループの情報を統合する役目も果たしてしまうだろう。 利発で聡明な彼女がメッセンジャーなら、伝言ゲームで情報が歪むことも期待しづらい。 離れた所に居る『アイドル』たちの、情報共有と連携――考えただけで頭が痛い。 そして一番深刻なのは、現時点での残り人数。 前の放送の時点で28人。 放送の中で人質の存在を匂わせるようなことも言われたから、この6時間でさらに減ることも予想される。 大雑把に言って20人ほど……これはもう、生き残った者同士で互いの顔が全て思い描けるほどの規模だ。 元々、羊の皮を被る狼の戦略には、『スタンス不明のグレーゾーン』な参加者の存在が必要不可欠である。 自らが手を下した殺人についても「私たちじゃないよ」とすっとぼけ、見も知らぬ『誰か』に押し付ける。 『その他大勢』の中に戦果を隠し、姿なき殺人者に怯える側を演じてみせる。 それが、基本的な手口のはずだ。 しかし、もしも万が一、もうほとんど『グレーゾーン』の存在が残っていなかったとしたら。 一番恐ろしいのはこれだ。 『消去法』で参加者の白黒が判断できるほどの状況になっていた場合。 生存者リストを『白』で埋め尽くし、残された『黒』を炙り出せるほどになっていたならば―― 中途半端な嘘は、自殺行為でしかない。 そこに智絵里の証言まで加われば、もうひっくり返すことは不可能だろう。 知恵ある狩人を気取って忍び寄ったつもりが、見え見えの嘘で踊る無様な道化と化して、そのまま袋叩き。 そんな展開だって、ありえるのだ。 論理に基づく思考は、そんな悲観に走るのはまだ早い、と楽観的な計算をはじき出す。 あの臆病な緒方智絵里と、アテもなく彷徨っている渋谷凛と、どこかに潜んでいるはずの『希望』の集団。 それぞれ、ただ出会うだけでも一苦労のはず。 出会ったら出会ったで、参加者についての情報交換以外にもやることは山ほどあるだろう。 そこまで都合よく物事が進むものだろうか。 そんな思いも、頭の片隅によぎる。 けれど、感性に基づく直感は。 数々の小説や物語を愛した感性、非論理的な思考の跳躍は。 それは十分にありえる話だ、と確信させてしまう。 なにより――『その程度』の『都合のいい運命』を引き寄せられずに、何が『希望』か。 そう。 彼女は決して、デジタルなロジックだけに拠って立つ知性の持ち主ではなかった。 古今東西の詩歌や小説に通じ、言葉の使い方にも敏感な、静かな読書家としての側面。 それが生半可な存在に『希望(エスポワール)』を騙ることを許さず、過小評価に陥ることを妨げていた。 * * * 「あとはバーベキュー用の串、くらいか……。 でもそれなら、最初に見つけた肥後守の方がマシかしらね」 林の中、成果に乏しい探索に、千夏は何度目かも分からぬ溜息をつく。 搦め手が厳しいのであれば、正面からの正攻法が主体となる。 真っ向から殺し合いをするのであれば、拳銃とストロベリー・ボムだけではいささか心細い。 そう考えての武器の探索であったが、やはり手近なところでは大したものは見つからないようだ。 鉄串よりはマシ、と彼女が評した木工用の折りたたみナイフは、ログハウスの中で見つけたものだが。 これだって工作をする上では便利でも、格闘戦に使うことを考えたら貧弱極まりない。 柄よりも短い刃しかついていないし、強度だって怪しいものだ。 ま、かさばらないという点では文句なしだし、だから既に懐の中に収まっているのだが。 「使える武器、特に銃器がありそうな場所となると……まずは警察署。 でもこれは多分、誰もが思いつく。 先を越された程度なら無駄足だけで済むけど、待ち伏せでもされてたらたまらないわ」 武器の調達1つとっても、ストロベリー・ボムの存在に慢心して数歩出遅れた感じがある。 後悔の念も浮かぶが、しかし、ここで気づくことができなければもっと大変なことになっていただろう。 『ライバル』が先を行っているとの前提に立った上で、さてではどのあたりに探しに行くべきか。 実際の行動は杏が起きてからになるが、今のうちに考えておいた方がいいだろう。 とりあえず今は、さっき見つけた、このまき割り用の斧。 これを本気で荷物に加えるか、否か。 改めて斧を片手に考え込む、千夏の横合いで。 ――――ガサガサガサッ! ズサササッ! 「――っ!!」 「……い、痛ったぁ……!」 笹が揺れる音に千夏が振り返るのと、勾配のキツい斜面から一人の人影が滑り落ちてくるのがほぼ同時。 すっと少女が現れた山の上の方を見て、山道を降りる途中で足を踏み外したのだ、と理解するのに1秒。 視線を戻して、腰をさする少女と目が合って、十時愛梨、という相手の名前を思い出すのに2秒。 少女たちの頂点・シンデレラガール。いわゆる正統派アイドル。比較的肉付きの良い体。歌唱力も高い。 そしてそう言えば、最初に『見せしめ』にされたプロデューサーの担当アイドルの1人で―― 相手のプロフィールその他を思い出しかけて3秒、はっとした様子の十時愛梨が手にしていた銃を持ち上 「ふっ!」 ヒュッ、ガッ、「キャッ!」 思考より先に身体が動いた手の中の斧を咄嗟に投げる回転しつつ飛んだ斧は惜しくも当たらず立木に刺さ 斧の行方を追いそうになる意識を断ち切ってすぐに身を翻す胸ほどの高さまである薪の山の陰に飛び込ん 軽く跳躍していた足が地面に着くよりも先に、カチャ、と銃を構え直す音が聞こえ 連続する射撃音と着弾の衝撃が、針金で縛られ積まれた薪の山を激しく揺らす。背を丸めて縮こまる。 「はっ、はっ、は……っ!」 弾の消耗を恐れたのか銃声はすぐにやむ、千夏の額に一気に脂汗が噴き出す、荒い息が止まらない。 間一髪だった。 斧を握っていなかったら、手近に薪の山がなければ、薪の束が銃弾を止めるほどの強度でなければ。 あとコンマ数秒、動きだすのが遅ければ。 千夏はとっくに穴だらけになっているところだった。 そっと顔を出しかけると、また銃声。弾け散った木片の一部を頬に受けながら、反射的に首を引っ込める。 素早く拳銃を手にし、腕だけを突き出し千夏も発砲。 ハナから命中は期待していない一発であったが、音だけでも分かる相手が飛びのいた気配。 そのままザザザッ、と枯葉を踏み砕く足音が聞こえて、チラリと覗けば林の木の1本の後ろに滑り込む姿。 先ほどまでこちらに向けられていた銃が一瞬だけ見える。思ったよりも小さい。 「マシンガン……いや、サブマシンガン、かしら。厄介ね」 油断なく拳銃を構えながら、千夏は務めて冷静になろうとする。 お互いに距離と遮蔽物を得ての、しばしの膠着状態。向こうもこちらの様子を伺っているようだ。 ようやく理性が今の状況に追いついてくる。現状の打開のために回転を始める。 そう、まだ状況は終わっていない。不利な状況には変わりがない。なんとか、打開しなければ。 * * * それにしても――シンデレラガール・十時愛梨。事務所の中でも1、2を争うほどの有名人。 まさかと思うような『ライバル』である。普通に考えて殺し合いに乗るような人物ではない。 まあ、この島での戦いにおいて、その手の先入観は禁物ではあるのだが。 今更ながらに襲撃者の正体に驚いてしまう。 山道で滑って転ぶような天然っぷり・ドジっ子っぷりはそのままに、あの明確な殺気。 なんともアンバランスな印象だ。 ともあれ、こうなってしまった以上、不本意な遭遇戦であってもやるしかない。 相手が誰であろうと、殺るしかない。 「この銃じゃ、牽制はできても仕留めるのは難しい……。 やっぱりストロベリー・ボムを使うしかないかしら……?」 荷物を担いで持ってきていた自分の準備の良さに感謝しつつ、千夏は思案する。 過去にも何度か使ったから分かっている、この爆弾の長所と短所。 投げやすい形状。 爆炎が直撃すれば確実に命を奪える威力。 しかしそれとは裏腹に――案外狭い、直接の攻撃範囲。器物に対する破壊力もそう高くない。 片手に拳銃、片手に爆弾を握りしめ、しゃがみこんで身を隠したまま千夏は悩む。 相手が潜むのは一本の木の陰。 あの程度の障害物でも、あるだけで途端に直撃させるのが難しくなる。木ごと吹き飛ばすのも不可能だ。 足元に転がしてやろうにも、今度は木の根と落ち葉が邪魔になる。 では1個で足りないなら、2個3個と投げてみるか? 1個目を直接当てずに近くで炸裂させ、吹き飛ばされるか逃げ出すかしたところを2発目以降で狙う。 いやしかし、ここで貴重な爆弾を浪費するのはもったいない。 これから先の厳しい戦いを覚悟したばかりだというのに。 チラチラと、十時愛梨が顔を出したり引っ込めたりしている。 きっと向こうも悩んでいるのだ――ここで突撃するべきか、否かを。 物陰から飛び出す瞬間こそ、危険はあるものの。 もしもそのまま真っ当な撃ちあいになってしまえば、サブマシンガンの連射力を備えた愛梨の方が有利。 相手が顔を出したタイミングで、千夏は再度発砲する。 しかし当然当たらない。 千夏にはこの距離でピンポイントな狙撃を成功させる技術など無い。 反撃とばかりに、向こうからも数発の銃声。これも当然、当たらない。 薪の山がまた揺れて、おがくずの匂いが立ちのぼる。 明るくなっていく空の下、決め手がないままに弾が浪費され、恐怖心だけが膨らんでいく。 やはりストロベリー・ボムの大量使用しかないのだろうか。 いやあるいは、愛梨の側も、他の武器を隠し持っている? 出し惜しみをしている? だとしたら、時間をかけてしまうこと自体が危険、なのか?! どうする。 どうすればいい。 何が一番最善なのか、どこまでリスクとコストを許容すべきなのか―― ひゅんっ。 絡まる思考を断ち切るように、横合いから薄く煙の尾を引く「何か」が放り込まれた。 「っ!?」 「……ったくさぁ。うるさくって寝てらんないじゃん」 気だるい声と共に、放物線を描いて現れた缶状のものは、そのまま愛梨の潜む立木の陰に飛び込んで。 あっさりと、この不毛な均衡を打ち崩した。 「きゃっ!? ……げぇっ、げほっ、ひぐっ……ゴホッゴホッ」 薄くオレンジ色がかかった煙が地面近くから噴き出して、そのまま十時愛梨を包み込む。 悲鳴、そして嘔吐にも似た酷いうめき声に続いて、連続する激しい咳。 銃さえも取り落として、隠れることも忘れて地面に崩れ落ちる。顔と喉元を押さえてのたうち回る。 「……あれは?」 「催涙スプレー」 油断なく拳銃を構えて身を起こした千夏は、無防備にのんびりと歩み寄ってきた少女に尋ねる。 あくびをかみ殺しながら、小柄な少女・双葉杏はどこか投げやりな口調で応える。 「なんかね、唐辛子の成分のスプレーなんだってさ。防犯グッズの。 レバー押したら手榴弾みたいに投げろ、って書いてあったし。 まだ予備もあるから、ものは試しってね」 「……そんなモノを隠し持ってたのね。ありがとう。助かったわ」 「貸しひとつだからねー。それにしても、ドンパチはしないんじゃなかったの?」 「問答無用で襲われたのよ。しょうがないじゃない」 一番借りを作りたくない相手に借りを作ってしまったようだったが、ひとまずは安堵の溜息をつく。 すっかり忘れていた仲間。 まさか来るまいと思っていた援軍。 横からこっそり登場したからこそ可能だった、催涙グレネードの投擲。 真正面の千夏にとっては木の陰でも、真横から見れば丸見えだ。手榴弾でも何でも投げ放題である。 なんというか、やはり要所を押さえるのが上手い子だ、と改めて思わされる千夏であった。 * * * いつの間にやら、あたりはすっかり明るくなっていた。 既にスプレー缶の噴射は終わり、穏やかな早朝の風が空気を洗い流していく。 最大限の警戒は維持したまま、千夏はゆっくりと近づいてみる。 まだ微かに残る煙を吸い込まないように口元を押さえるが、それでも強い刺激を感じる。 痛いような、熱いような――そして、確かにそう思ってみれば、どこか辛いような。 思わず目の端に涙が滲む。 「けほっ、なるほど……唐辛子、納得だわ」 わずかに吸っただけでもこの強烈さ。 ならば、それをまともに不意打ちで吸ってしまった犠牲者は、と言うと―― 十時愛梨は、見事に完全に無力化されていた。 地面に横倒しに丸まったまま、立ち上がることさえできずにいる。 ヒューヒューと細い息を吐いては、喉も破けんばかりの激しい咳の連続。また細い息。その繰り返し。 両手は必死に両目を拭おうとしているが、拭った傍から次から次へと涙が溢れだしているようだった。 「しかし、防犯グッズね。その方向で考えてみるのも手かしら。 そうなると例えば、学校あたりも調べる価値あり、か……」 「何の話?」 「これからの話よ。まあ、後でまた改めて相談するわ」 地面に落ちたままのサブマシンガンを片足で踏みつけ、身を屈めて拳銃を突き付ける。 完全な制圧状態だ。 相川千夏があと少し指先を動かすだけで、十時愛梨の命はここで終わる。 「さっさとトドメ刺しちゃってよ。そしたらまた二度寝できるしさー」 「まあ、待ちなさい」 杏が急かすが、千夏は軽く押し留める(ついでに、二度寝については聞こえなかったことにする)。 そう、ここでこのまま十時愛梨を殺してしまうという手もある。 殺して、あの厄介だったサブマシンガンを強奪するだけでも、求めていた武装強化は果たされる。 さっきまで本気の殺し合いを演じていた相手、むしろそうするのが当然の決着だ。 けれど。 今この時に千夏の脳裏に浮かんでいたのは、全く違うアイデアだった。 千夏たちが愛梨を制圧できたのは、催涙スプレーの効果もあるが、最大の要因はその『数』だ。 愛梨は1人だった。 千夏と杏は2人だった。 だから1人が引きつけている間に、もう1人が死角から攻撃できた――結果論になってしまうけれど。 数は力だ。やはりこれは揺るぎない。 そして千夏は、より多くの数を束ねている(と思われる)集団を狙おうとしている。 『希望』のアイドルたちに勝負を仕掛けようとしている。 そうなった時に、もっとも必要になる『戦力』とは何か。 それは催涙スプレーではない。サブマシンガンでもない。もちろん爆弾でも拳銃でもない。 人だ。 人数だ。 『ヒロイン』の頭数だ。 ――もちろんリスクはある。 そもそも危うい『ヒロイン同盟』、さらに人数を増やして、どこで裏切られるか分かったものではない。 『お菓子の家の魔女』のように、肝心なところで背中を突き飛ばされる危険と、紙一重だ。 間抜けにも頭からかまどに突っ込む役なんて、千夏だって願い下げである。 けれど。 『希望』と戦おうというのに、ノーリスクで何かが得られるはずがない。 こちらも『希望(エスポワール)』に匹敵する、『絶望(デゼスポワール)』の集団にならなければ。 銃口で頭を小突かれた十時愛梨が、声もなく顔を上げる。 そこにあったのは、涙と鼻水とでグチャグチャになった、無様な顔。 言いつくろう余地のない、敗者の顔。 そんな彼女に向けて千夏は、小さく一言。 「ねぇ『シンデレラ』――良かったら一緒に、『希望』の芽を摘み取りに行きましょう?」 すぐ隣で杏が見るからに嫌そうに顔をしかめるが、構わず千夏は蠱惑的な笑みを浮かべる。 それは優位に立ったからこそ口にできる、同盟の提案。 勝者だからこそ差し伸べることのできる、誘いの手。 果たして十時愛梨は、その言葉を受けて、小さく、小さく微笑んだのだった。 【D-5・キャンプ場 ログハウス裏手/二日目 早朝】 【相川千夏】 【装備:チャイナドレス(桜色)、ステアーGB(16/19)、肥後守】 【所持品:基本支給品一式×1、ストロベリー・ボム×7、男物のTシャツ】 【状態:左手に負傷(手当ての上、長手袋で擬装)】 【思考・行動】 基本方針:生き残り、プロデューサーに想いを伝える。生還後、再びステージに立つ。 0:いい子ね、『シンデレラ』 1:杏と行動。できれば愛梨もグループに引き入れたい。 2:もう潜入計画には拘らない。 3:どこかで追加の武器を手に入れたい。防犯グッズなども積極的に探す。学校も行先の候補? 4:杏に対して、形容できない違和感。 ※肥後守を現地調達しました。和製の木工用折りたたみナイフです。 ※林の中の木の1本に、まき割り用の斧(現地調達品)が突き刺さっています。 【双葉杏】 【装備:なし】 【所持品:基本支給品一式×2、ネイルハンマー、シグアームズ GSR(8/8)、.45ACP弾×24 催涙グレネード×2、不明支給品(杏)×0 #65374;1】 【状態:健康、まだ眠いってか眠らせろ】 【思考・行動】 基本方針:死なない。殺す。生き残る。 1:千夏と行動。 2:えー、その子も仲間に入れるのー? ホントに大丈夫? 3:半端な所で起こされたので、また寝なおしたい。てか、寝る。 4:アイドルがきもちわるい。 ※幻覚は見えなくなったようです。 ※催涙グレネード×3本のセットは、本来は城ヶ崎莉嘉の支給品の1つでした。 缶ジュースほどのサイズの、催涙ガスのスプレー缶です。 手に持って直接相手に吹きかけるタイプではなく、レバーを押して相手の足元に投げて使うタイプです。 主成分は唐辛子からの抽出成分で、涙と咳でしばらく無力化できますが、後遺症などは残りません。 【十時愛梨】 【装備:ベレッタM92(15/16)、Vz.61"スコーピオン"(12/30)】 【所持品:基本支給品一式×1、予備マガジン(ベレッタM92)×3、予備マガジン(Vz.61スコーピオン)×2】 【状態:絶望、激しい涙と咳】 【思考・行動】 基本方針:絶望でいいから浸っていたい。優しさも温もりももう要らない。それでも生きる。 0:…………。 1:みんなみんな、冷たくなってしまえ。 2:ニュージェネレーションはみんな殺してあげる。できれば凛、卯月の順に未央の所に送ってあげる 3:終止符は希望に。 前:GRIMM――灰かぶり姫の愉悦 投下順に読む 次:継/繕 前:THE 愛 時系列順に読む 次:継/繕 前:GRIMM――灰かぶり姫の愉悦 十時愛梨 次:彼女たちはもう見えなくなるチャイルドフォーティフォー 前:ナカマハズレ 双葉杏 相川千夏 ▲上へ戻る
https://w.atwiki.jp/ankoss/pages/4625.html
『わたし大好きっ!』 6KB 小ネタ 思いやり ぺにまむ 兵庫あき アートライティングっぽく書いてみた 書いた人・兵庫あき ピンク色の髪をしたケッタイなおばはんの美術展が大阪・心斎橋に来ていたので、見に行ってきた。 臭真(くさま)やおい。ゆっくりを使った独特の作風で知られる。 樹○希林がピンクのヅラを被ったような外見の、水玉をモチーフにしたアーティスト・○間彌生さん とは違って、こっちの臭真やおいさんはほんとうに、やおい臭かった。なにしろ全部ゆっくりの カップリングでモチーフを表現しようとする。 お気に入りは ちぇんとらんの組み合わせらしく偏執的にそのカップリングが繰り返される。 例えば・・・・。 剥製と化した2体のゆっくりで立体的に表現される「ちぇん×らん」という作品。 普通は受けのちぇんが 普通は攻めのらんにのしかかるという、けったいな構図だ ―――通常らん×ちぇんという形のカップリングに落ち着くことの多い両者ですが、あえて それを引っ繰り返したことの意味は? (聞けば、数年前に本能寺境内の前庭で行われたアートイベントの際に発表されたものであると いう前知識が要った。現代アート鑑賞というやつは作品が発表された媒体やシーン、その文脈、 時代背景といったところにまで目配りが必要らしい。どうにも厄介な世界だ。) 「森蘭丸とか、小姓とかお稚児さん文化とかってなんかゾクゾクしますことでしょ?」 「きっとね、人間五十年 化天の内に比ぶればー、夢幻の如くなり~♪なんて謡いながら信長の 脳裏に浮かんでいたのは、下克上されることへの精神的な昂ぶりだったのじゃないかしら」 「信長が裏切られる前に、光秀のことを公然と何度もののしるでしょ。あれはね、 『早く立ち上がってくれ、そして俺をもっとしばいてくれっ』て言う信長の屈折した愛情表現 なのよ。それに気づいた光秀は、誰よりも忠実な家臣であったがゆえに主人の意思をくんで、 主人を討つというこれまた屈折した愛情表現を返したのだわ、むQN」 ―――(うわぁー、やおいくせー解釈っ!) 「それはね、子孫の信成を見てたらよっくわかるの。大事なときに必ず自罰的な行動を取るでしょ、 あの子。例えば壮行会の前に未成年なのにお酒飲んじゃったり、バイクを飲酒運転しちゃったり。 盗んだバイクで走り出しちゃったり、夜の校舎でガラスを割ったり(←やってない、やってない!) 本番中でも曲の途中に靴紐切らせて、演技を中断したり。あんなの、大舞台の前に入念な準備を 行っていれば防げたミスでしょう?きっと、うまく行き過ぎることに自分でもびっくりしてなにか 無意識のうちに自分で自分にブレーキをかけているのだわ。もうね、DNAレベルで受け継がれる 粗忽もの・うつけもの属性とか、萌えるわぁ~。 また『信長の○望』リプレイしたくなっちゃった」 「それはともかく、だからね、ちぇんがらんにのしかかる(=下克上)という表現になりました」 一事が万事、この調子だった。 申し遅れたが私の名前は西中島南方 十三。ゆっくり関連でメシを喰うフリーランサーである。 今回、慣れないアート取材を引き受けることになったのも、最近私がゆっくりを切り口に した記事を集中的に引き受けていたことへのおこぼれみたいなものだ。アート系の記事が書ける ライターは腐るほどいる。が、ゆっくりについても語れるものはそう多くはない。 求められたスキルを複合的に備えているというのは古来稀なものなのだ。 いや、私もライター修行の一環としてアートライティングのワークショップに参加するなど 陰で努力は積んでいたのだが、たまさか今回それが活かされることとなった。 ライターの側にも営業努力が必要であって、私はこれが書けます。こういうのは私得意です! という売りがないライターに座る椅子は用意されていない。世間はそんなに甘くないのだ。 代表作とされる「ちぇーん、あんちぇーん。」という作品についても取材した。 2003年に発表され、明らかに前々年の9・11自爆テロから始まるアメリカのアフガン爆撃、 イラク侵攻といった一つの時代の流れに大きくアンチテーゼを突きつけるような作品だ。 ぺにぺにをおったてたゆっくりちぇんが数珠のように(ちぇん&ちぇん)繋がっている。 ぺにぺには攻撃性の象徴でもあり、それが別のちぇんのあにゃるをぶっすりとさしている。 挿されたちぇんも苦痛に身をよじりながらも次の別のあにゃるに狙いを定め、これまたずんと 貫く。連綿と続く被害と加害との繰り返し。ただ、ひとつ希望が仄見える。 画面の奥のほうで、鎖の一番向こう端のちぇんはぺにぺにを収め、歯を食いしばってじっと 耐えているのだ。 chain unchain 「憎しみの連鎖(ちぇーん)は誰かが断ち切ら(あんちぇーん)なきゃいけないの。そして、 断ち切れるのは被害を受けた当のご本人。遺族や本人がまず赦すことからしか何も始まらないと 思ったのだわ、むっきゅん。まずは 一ゆんのちぇんが黙ってその身に引き受けること。 そして次の無関係なゆっくりにつけをまわさないこと。連鎖にピリオド(=「。」)をうつ、 という精神的な気高さ。その決意だと思うの。奇麗事すぎるかしら」 ―――失礼ですが、お家でぱちぇ(ゆっくりぱちゅりー)をお飼いですか? 「あら、わかるかしら、むーきゃっきゃ。なんかね、語尾が移っちゃうみたいよ。私よく誤解 されるんですけど家でもゆっくりを、それもゆっくりちぇんとらんの番を飼ってるんじゃないん ですこと?ってよく聞かれるんですけど、数年前うちに迷い込んできた野良ぱちぇしか家には いませんことよ。それも、エサをあげるときだけのパートタイムな関係。だってわたしが好きなのは、 ちぇんでもらんでもなく、わたし自身なんですもの。わたしは、わたしがだーいすきっ!」 (写真、文責・西中島南方 十三) * 女子、と並べて書いて好きと読む。女子はみんな自分のことが大好きっ。その意味で臭真さんは非常に 女子力の高い人だったなぁ、などと思い返してみる。 関西ではわりと有名な情報誌だったエルエル・マガジンという雑誌に数年前私が寄稿した記事を 気づいたらまるまる読み返していた。取材した当時の記憶や雰囲気までもが頭の中に一気に蘇った。 古雑誌をビニール紐で縛りながら大晦日、チリ紙交換に出す準備をしていたら、ふと1冊雑誌の中から 転がり落ちてきたのだった。 休刊してしまった、今は亡き思い出の雑誌について書いてみた。 了) 【これまでに書いたもの】 anko4468 お団子さん、こーろこーろするよっ! anko4455 いつキスしてもいいように歯を磨くのだ anko4450 リセットさん anko4442-4 上山ノ手高校古典部・1(前)~(後) anko4429 本の森の狩人 anko4425 少年へ女神を託す anko4419 野良は家を出てどうなったか anko4411 うんうんの汲み取り屋さん anko4404 タマ子の部屋 anko4395 DQ小ネタを詰め合わせ(ボスけて・他4編) anko4392 アメリカの友人 anko4391 ゆらぎそよかぜ anko4388 生きがいをあげる anko4387 わたしの終わりは世界の終わり anko4384 ゆんゆんころり 【書いた人】兵庫あき は?あき(仮)さんに「どんまい、気にしなさんな!」と一言エールをおくるつもりで書きました。 しばらく餡庫から離れているうちになんか色々あったんですねぇ。 お前が言うな!でしょうが、老婆心ながら、自戒を込めて は?さんはもう少しまとめてから投稿したほうがいいと思いました
https://w.atwiki.jp/aa-ranritsu/pages/277.html
記録01 + 展開 都会では、退魔師の仕事の中に、報告書を含める場合もあるという。 慣れるには良い機会と言われたので、先ずは日記の様な記録を取る事にする。 とは言え、この稼業、言う程付ける記録がある様な気はしないのだけれど。 辿り着いた、陽桜市。 随分な、都会の様だ。 他に都会を知る訳でも無いから、どの程度なのかもわからないけれど、二日くらい迷った。 いずれ、観光しても良いのかも知れないけれど、また迷う事になりそうなので、仕事の事を考えると、 おいそれと出歩くのも控えた方が良いだろうか。 一応、支援の要請で此処に来た事になっては居るが、言う程のものがあるのかは、今の所はわからない。 これから、と言う事なのかも知れないけれど。 慣れる為なのはわかってるけど、標準語で記録を付けるのは、時間がかかって大変。 なー。いつねんなはなさせん、よぉな? 記録02:やまゆり商店街 + 展開 都会の商店街だ。 本で読んだ様なお店が並んでいる。 人の往来も多く見受けられるけれど、駅や街中程では無いのは幸いかも知れない。 人込みは、迷いそうだし、転びそう。 ▶0506 キャロル(犬の子) そんな商店街でぼんやりとしていたら、女の子に声をかけられた。 何故だか、団子を一緒に食べる事になった。都会では、お互いに食べさせるのが流行ってるみたいだ。 都会って、よくわかんない。 小さな子だった。 小学生くらいだろうか。 迷わずうちに帰れただろうか。 記録03:都内某所 + 展開 雪丸「――景太君、ともひなやしなー。ひぃらいたねぇ。」 景太「なんて?」 雪丸「久ぃし振りなー。大きくなったんなー。」 景太「お前は相変わらず小さいな…。年上とは思えん。」 雪丸「歳ぃな、関係無いぃんな、お師はん見てたらなー。」 景太「あれは、人間じゃないから、比較になんないだろ…。って、そんな話は如何でも良いんだ。」 景太「ほら、西藤。挨拶しろ。」 千代「…こいつが退魔師なのか?ふつーの子供じゃないか。」 景太「あ・い・さ・つ・し・ろ。」 千代「…千代。」 雪丸「常日雪丸、と申しぃます。たぬきさん、なー?」 千代「オオカミだ! おい、こいつ節穴だぞ!」 景太「人間に化けてんだから、見た目でわかんなくても仕方無いだろ。」 雪丸「退魔師ぃなん、そのぐらいは化けてるうちに入らんよぉ。可愛らしぃ、お耳と尻尾なんなー。」 千代「この耳と尻尾が見えてるなら、タヌキと間違える事は無いだろ!」 景太「…間違える奴なんだよ。」 雪丸「なー。千代さんはぁ、村に来たいんなー?」 景太「こいつ、最近、そのオオカミの何かに目覚めたらしくてさ。桔梗院、だっけ? そういうのに縛られたくないんだってさ。」 千代「なんで景太が答えてるんだよ!」 千代「…まぁ、大体そのとおりだけどさ。なんか、コレに目覚めてから、そういうルールとか、イヤなんだよ。あたしは自由に生きたいんだ!」 雪丸「気ぃ質も、影響されてるみたい、なー。」 景太「落ち着くまでだけでも、村に置いてやれないかなってさ。」 雪丸「ほーや、これ持っててぇ、なー。」 千代「…お札か、これ?」 雪丸「"怪異"ぃに括られるのぉは、それが無いと村にぃ入れないん、なー。」 景太「通行許可証、って事か。」 雪丸「若しくは、手に負えないて、宣言なー。後はお師はんで、如何にかして、なー。」 景太「丸投げか?」 雪丸「どの道ぃ、お師はんがダメって言いなー、ダメになるん、なー。」 千代「その"お師はん"ってのが、村のボスって事か?」 雪丸「なー。」 千代「そうか。じゃあそいつと話を付ければ良いんだな。」 景太「その通りなんだが、お前が言うと何をしでかすか不安になるな。」 千代「お前、あたしの事を狂犬かなんかだと思ってんのか?」 景太「その態度を見てれば、そうも思うだろ。」 雪丸「なー。景太君はぁ、村の外でも、犬に好かれるん、なー。」 千代「オオカミだ!」 景太「犬を言い出したのはお前だろ…。まぁ、兎も角、態々有り難うな、雪丸。」 雪丸「なー。丁度、ひー↑ざく↓らぁ→しぃ↑に、行くところやぁたら、なー。」 景太「ひーざ……嗚呼、陽桜市か。」 景太「お前が村から出るなんて、珍しいよな。何の用事だ?」 雪丸「勿論、お仕事、なー。」 坂月 景太 (さかづき けいた)村出身の一般人。無害な怪異に懐かれ易いらしいが、異能や退魔の素質は全く無い。 西藤 千代 (にしふじ ちよ)隔世遺伝かつ覚醒遺伝の、狼の気質を宿す少女。最近まで一般人だった。 常日 雪丸 (つねび ゆきまる)村の退魔師。物心ついて以来、村から出るのは初めて。 記録04:練馬堂 + 展開 やまゆり商店街にある、所謂ところの駄菓子屋。 仄か、漂う煙草のにおいは、店の主からかと思ったが、煙草屋でもある様で…駄菓子と煙草、どちらが主副かは知らないけれど。 ▶0006 榛 レイラ 店の主か、店子の丁稚か。 顔に見覚えがあった気がするけれど、気の所為かも知れないけれど。 一つ、駄菓子をお裾分け。お姉さんとは呼んだけれど、たぶん相手の方が年下。 きんよさのわらしゃら……なー、最近の子は、大きく育つんなー。 記録05:通話記録 + 展開 景太「――おー。如何だ、そっちは。…そうか。上手くやってんのか。」 景太「おー。久し振りに帰省したけど、相変わらずだな、村は。」 景太「西藤か? まぁ、ぼちぼち上手くやってるみたいだな。毎日野山を駆け回ってるとさ。」 景太「…それよりさ。姉ちゃん、こないだまで行方不明だったって、マジ?…マジなのか。」 景太「いや良く在る事では無ぇだろうよ。……え、もしかして、良く在る事だったのか、退魔師的には?」 景太「あ、止めろ、解説するな。深く知ると、桔梗院ってのにマークされるんだろ。」 景太「俺は一般人で良いよ。退魔師にゃ、成れないんだし。」 景太「記憶を弄られるのも嫌だしな。お前らの事、忘れたくも無ぇし。」 景太「……止めろ。村の人間って時点で一般人じゃない、とか言うのは。」 坂月 景太 (さかづき けいた)電話の主。久々に帰省したら、スマホヨが圏外じゃ無くなっててびびる。 常日 雪丸 (つねび ゆきまる)電話の相手。スマホヨで電話を掛けるのに10分くらいかかる。 西藤 千代 (にしふじ ちよ)電話には出て無い。山を走り回るウルフガール。 記録06:何処かの喫茶店内 + 展開 雪丸「なー。えないな、うえがらしぃな、ひぃらにねぇ。」 美鳥「なんて?」 雪丸「時間、遅ぅれて、ごめんねぇ。」 美鳥「慣れない土地だもんね、仕方ないよ。」 雪丸「なー? ふーな、迷ったって、わかったの?」 美鳥「何でって、雪くん、道に迷いそうな感じするし…。他人のこと言えないけども…。」 雪丸「美鳥ちゃんも、迷ってぇたもんねぇ。」 美鳥「あれは、迷ってたって言うか……まぁそれは良いや。」 美鳥「えっと…はい、これ。もしお仕事で手詰まりになったら使って、だって。」 雪丸「なー。お師はんのー。未だ大丈夫だぁと、思うんけど。」 美鳥「お仕事、順調?お仕事以外でも、困ってる事とか、ある?」 雪丸「なぁんも。」 美鳥「そう。それなら良いけどね。無理しないで、何時でも相談してね。」 雪丸「なー。それよぉり。美鳥ちゃん、恋人できたぁって、ほんとーなー?」 美鳥「ん゛っ。」 美鳥「……誰、そんなこと言ったの。出来てないから。恋人…では、無い、から。」 雪丸「ほんとー?」 美鳥「……恋人では、無いもん。」 雪丸「ほーや、なんなー?」 美鳥「何って言われても…その…。わたしだって、わかんないよ…。」 雪丸「ほーや、わかったら、教えぇてね。」 美鳥「…まぁ、わかったら……?」 雪丸「なー。美鳥ちゃん、眼鏡変えたんなー?」 美鳥「…急に話題変わったね。雪くん、ほんとにマイペースだねぇ。」 雪丸「なー?」 觥 美鳥 (つのさかづき みどり)村唯一の神社、坂月神社の宮司兼巫女だが、一般人。寒暖の差がちょっとしんどいなぁ、とぼやいている。 常日 雪丸 (つねび ゆきまる)村唯一の退魔師。道に迷うので、未だに陽桜市の観光が出来て居ない。 記録07:ぐりどる + 展開 何時かの女の子に連れられて、お好み焼き屋さんに。 はなひなーのもにやきは、無いらしいのだが。 ▶0506 キャロル(犬の子) 何時かの女の子は、キャロルさんと言う名前だそう。 お好み焼きは、初めての様だったけれど。上手に焼き上げて居たので、器用なのかも知れない。 幼く、元気に笑う様は、愛らしいと思う。 そう言えば。 丁度持って居たのだし、渡して置けば良かったかも。 また会う機会が在ったら、そうしようかな。 記録08:異界 + 展開 一段落と、胸を撫で下ろしていた退魔師も多い様に思うけれど。 実際の所、何か状況が良く成ったかと言えば、そんな気もしない。 無論、一般人が助かったのは、喜ぶべきかと思うけれど。 そう言えば、彼らの処遇は如何なるものなのだろう。 お師はんから聞いた所では、消されたりするらしいのだけれど。記憶を。 その辺は、桔梗院が考える事なので、知る由も無い。 さて、それはそれとしても。 調査は続くらしく、何か知らない組織を追い駆けるとか。 ちょっと困る。 調査が続く事は、構わないのだけれど。 その組織が、退魔師で。人間で、構成されるのだとすれば。 つまり、敵も人間なのだとすれば、それは困る。 だって、対人戦は教わっていない。 ――懐から、札を取り出す。 美鳥ちゃんが持って来てくれた、お師はんの護符。 此処が、切り所か。 是ならまぁ、人間にも通じるだろう。 たぶん。きっと。そうだと良いな。 記録09:坂月神社 + 展開 コタロー「なんじゃ、思ったより早かったのう。」 美鳥「ただいま…あれ、コタローちゃんがお留守番だったの?千代ちゃんは、今日はお休み?」 コタロー「まぁそんな様なもんじゃな。それより、あれはちゃんと渡せたのかの。」 美鳥「うん。雪くんには、ちゃんと会えたから。…あのお札? って、何なのか、聞いても大丈夫なやつ?」 コタロー「ちと特殊な式…一般人には"式神"とか言った方が通じるかの?その顕現用の札じゃな。ファンタジー的には、召喚術みたいな見た目になるかのう。」 美鳥「ファンタジー…な感じなんだ。雪くん、そういうの、使えるの?」 コタロー「札術の基礎なら、一通り出来とる筈じゃぞ。まぁ、あれを使いこなせるかは知らんがの。」 美鳥「え…大丈夫なの?」 コタロー「如何にもならんなら、他の退魔師を頼れば良いだけじゃ。その為の合同事業なんじゃから。村の零細退魔師の尻拭い位、やって貰わんとな。」 美鳥「…それって、政治のお話?」 コタロー「そんなこんがらがったもんでも無いわい。人手は貸してやったんじゃから、それを上手く使うのは向こうの仕事じゃ。」 美鳥「そういうもの…なのかな。退魔師の仕事っていうのも。」 コタロー「なんじゃ、退魔仕事に興味でも湧いたのか?」 美鳥「興味、って言うか…わたし、そういうの、何も知らないな、って。」 コタロー「そりゃまぁ、美鳥は"一般人"じゃからのう。必要以上に知っとると、村の外で要らん苦労をするからの。」 コタロー「嗚呼、今のは勿論、政治の話じゃ。」 美鳥「…うん、それは、何と無くは知ってるけれど。」 美鳥「でも、良いのかなぁって。わたし、一応、村の神社の主なんだけど。オカルト染みた事、全然で良いのかな…。」 コタロー「ふむ? 雪丸の奴が仕事して居る素振りでも見て、何ぞ思うてかの?」 美鳥「雪くんとは、お茶飲んで雑談して来ただけなんだけども…。いや、でも、そうなのかも知れないね。」 コタロー「そうじゃのう…。古来、巫女とは、神と人との橋渡しじゃ。それ故、巫女とは、半歩程、神の側に踏み入れて居るものじゃな。」 コタロー「じゃが、此処は妖の統べる村。橋渡すのならば、妖と人と、じゃろう。」 美鳥「…それってやっぱり、半歩だけは妖の側に踏み入れないとダメなんじゃないの?」 コタロー「神が坐しますは、遠き神の代。妖が統べるは、この村で隣に。距離が違うんじゃよ、最初からな。然すれば、この村の巫女に求められる事、即ち。」 コタロー「誰よりも、"人の側"で在る事、じゃな。」 美鳥「…"一般人"で在る事を、求められてる?」 コタロー「今の儘、其の儘が一番、って事じゃな。」 美鳥「そういうもの、なのかなぁ…。」 コタロー「そういう事で、良かろうよ。」 コタロー「大体、要らんもん知っとると、猶の事嫁に行き辛くなるじゃろが、お主。」 美鳥「…何か言った?」 觥 美鳥 (つのさかづき みどり)坂月神社の主、詰まりボス。威厳も貫禄も霊能力も、何も無い。 九尾 狐太郎 (コタロー)村の主、詰まりボス。表も裏も取り仕切る、出来る妖狐。 記録10:村 + 展開 コタロー「お主はそろそろ東京に戻るんじゃったかの?」 景太「そうだな。予定より長居しちまった。」 コタロー何の娯楽も無い田舎じゃが、お主の郷じゃ。何時でも来て、何時迄でも居れば良い。」 景太「おー。その内、また帰って来るわ。」 景太「別に俺が言う事でも無い気はするけどよ。西藤の事、よろしく頼むわ。」 コタロー「あれも随分、村が馴染む様じゃ。何も心配する事は無かろうよ。」 コタロー「お主こそ、妖の類に懐かれ易いのは変わらん様じゃ。何ぞ問題在れば、わしでも雪丸でも良いから、頼るんじゃぞ。桔梗院だのは止めて置け。」 景太「わかってるよ、その辺は。だから今回も頼ったんじゃねーか。」 景太「…しかし、雪丸の奴、ほんとに退魔師ってやつだったんだな。」 コタロー「なんじゃ、美鳥と言いお主と言い。雪丸を無職か何かだと思っとったんか。」 景太「そうは言わねぇけどさ。あんまり、その……退魔師って、要は化け物と戦うんだろ?そういうイメージと結び付かなくてさ。」 コタロー「切った張ったばかりでも無いが、まぁそうじゃな。並の退魔師程度には、仕込んで置いたからの。」 景太「やっぱコタローが師匠なのか?」 コタロー「そりゃまぁのう。他に教えられそうな者も居らんかったし。」 景太「村の外に出てまでの一仕事は初めてだ、って言ってたな。雪丸も一人前の退魔師、ってやつか?」 コタロー「如何だかのう。……あれは、才覚が在るでも無し。伸びしろが余り無いと言う意味では、とっくに一人前かも知れんがの。」 景太「随分厳しいな、おい。本人が訊いたら、内心はちょっとへこむんじゃないか?」 コタロー「あれが気落ちするとこなんぞ、想像も出来んわ。」 景太「…それはまぁ、確かに。」 景太「まぁでも、今回の仕事が上手くこなせたら、褒めてやっても良いんじゃないか?師匠でもあるお前から褒められれば、雪丸も喜ぶだろ。」 コタロー「…如何だかのう。」 コタロー「あれが内心、わしを如何思ってるかなぞ、わしにもわからんよ。」 景太「……はっ。コタローも、そう不安がる事も在るんだな。」 コタロー「…不安がって等、居らんわい。」 景太「だったら、素直に褒めてやれって。何考えてるかわかんない奴だけど、喜ぶに決まってんだから。」 コタロー「…ふん。わしにアドバイスの心算か。百年でも足らん程、早いわ。」 九尾 狐太郎 (コタロー)千変万化の妖狐。元々の性別は、もう忘れた。 坂月 景太 (さかづき けいた)坂月神社の分家筋。周囲が妖だらけでも一般人で居られるのは、村の主の政治力のお陰。 記録00:昔日の冬 + 展開 境界が揺らぐ。 其れは、此の村では珍しい事では無い。 其の様に造り、其の様に施して居るのだから。 だから、其の日の来訪者も、ちゃんと迷い帰られる様にして、其れで終わりの筈だった。 妖狐「…如何云う事だ?」 白く覆われた野林の端。 其れは、独り、其処に居た。 独りで、辿り着ける訳が無い其処に。 妖狐「口減らしに捨て置いた…と云う訳でも在るまい。」 唯、迷い込んだので在れば、其れは独りの筈は無く。 だとすれば、其れは誰かの、願いだとか、祈りだとか、 そう呼ばれる事も在る、力無き人間の足掻きの結果か。 妖狐「何を願うてかは、知る由も無いが。願い一つで、結界すらも踏み越えられては、立つ瀬も無いな。」 いや。或いは。 己が生命すらも、要らぬと。 其の魂魄すらも捧げて、誰かが願ったのならば。 抱き上げる、其の身体は、雪に奪われた熱を、取り戻せずに居る。 此の儘で在れば、願いは叶わずに、終わるのだろう。 妖狐「…永らえてやる事は、出来様。だが、其れは。」 恨むだろうか。 人の在り様を、半歩外されて。 きっと、もう、唯の人間には、戻れ無いだろう。 妖狐「――恨みも、辛みも、生きなければ、抱け無い。御主の預かり知らぬ所で、御主の生を決定付ける、此の我を。」 妖狐「恨んでくれ様とも、憎んでくれ様とも。其の願いの通り。そう願われた通り。生きてくれ。」 其の生を、妖が侵す。 緩やかに、腕の中に熱を生み。 鼓動が、命を数える。 降り積もる雪選りも、静かに。 九尾 狐太郎 (コタロー)かつてその妖狐は、人間と共に在る事を選び、村を興した。ある雪の日に、村の住人が一人増えたという、唯それだけの出来事。